カメラの基本構造


ここではカメラの基本構造について説明します。

カメラの基本的構造はこんな感じです。




それでは、それぞれの部位を詳しく見ていきましょう。

1.レンズ


その名の通りレンズです。
レンズは人間の瞳にあたる役割をするところです。
上の図ではレンズが3枚書いてありますが、実際のレンズはものによって入っているレンズの枚数は違います。
レンズの枚数や種類により設定できる絞りの幅などが変わるのでレンズはとても大切です。

2.絞り


絞りは以下の図のような構造をしており開いたり閉じたりすることでカメラ内部に取り込む光の量を調節します。



猫の目を思い出してください。
暗闇では瞳孔が大きく開き、明所では細く閉じています。
絞りはそれと同じ役割をする構造です。

3.ミラー


ミラーはファインダーから見える画を実際に撮影される画と同じにするための構造です。
使い捨てのカメラを想像してみてください。
あれにもファインダーついてますが、ファインダーから見える画とレンズに写ってる画は少しずれますよね。




でも一眼レフの場合はファインダーから見える画と実際に撮影される画は同じです。
これを可能にしているのがミラーです。
小学校の理科の授業を思い出して下さい。
レンズを通して世界を見ると見える像は上下左右逆さまになりましたよね。
そのため、レンズから入ってきた画をそのまま見ると上下左右が逆になった絵が見えちゃうんです。
それをちゃんとした位置でみるためにこのミラーを使ってカメラ内部で反射させて正常な位置にします


だからファインダーから見える画が目で見える画と同じものになっているのです。


4.ペンタリズム


【3.ミラー】で「レンズに写った画をカメラ内部で反射させて」というお話しましたよね。
それに使うのがこのペンタプリズムです。
ミラーで反射させただけだと左右の反転は直らないので、このペンタプリズムを使って左右反転も直します。
正面から見た形が5角形になっているプリズムです。



5.受光部


レンズから入ってきた光の量を感じる場所です。
ここで感じ取った光の量に基づいてカメラは露出などを決めます。

6.ファインダー


説明する前に先ほどから多用してしまいましたが、覗き穴のことです。
ファインダーから覗くと写真になったときの範囲が明確にわかります。
この風景のどこからどこまでが写るかな、というのを見るところ。
デジタルカメラだとコンパクトタイプでも、一眼タイプでもファインダーがないものが多いですが、
背面のモニタに写っている画がファインダーから見える画と同じです。

7.シャッター



さきほどレンズが人間の瞳、という話しましたがシャッターはまぶたのようなものです。
目は普段は開いていて瞬きをするときに閉じますがシャッターの場合は逆で、
普段はずっと閉じていますがシャッターボタンが押されたときに開きます。

カメラは起動している最中ずっとレンズから光が入ってきます。
先ほど説明したように、入ってきた光はミラーを通じてファインダーから見えるようになります。

シャッターボタンを押す(シャッターを切る)と、ミラーが上に跳ね上がり、シャッターが開きます。
シャッターが開くとシャッターの後ろにあるフィルム・もしくはCCDセンサーに光があたり
撮影(光の情報を記録すること)ができるんです。


レンズの情報をそのままフィルムやCCDに記録するのでその画は上下左右逆さまになります。

ファインダーつきの一眼レフで撮影してみるとお分かりいただけるかと思いますが、
シャッターをきった瞬間はミラーが跳ね上がっているため、ファインダーからみえる画は一瞬真っ暗になります。

8.CCDセンサー



図ではCCDセンサーと書きましたがこれはデジタルカメラの場合で、フイルムカメラの場合はここにフイルムがあります。
仕組みは似たようなものです。
一般的にCCDと呼ばれていますが正確にはイメージセンサ(撮像素子)といいます。
実はイメージセンサにはCCDのほかにCMOSというものもあるので、混同しないように以下イメージセンサと書きます。

イメージセンサはレンズから入ってきた光を記録するもののことです。この情報を元に写真が作られます。


イメージセンサについての詳細は第4章で説明しますので、ここでは簡単に構造だけ説明します。

イメージセンサは3層のフィルターから構成されます。
カメラのレンズから入ってきた光は集光レンズフィルターについているマイクロレンズというレンズを通り
さらに凝縮した形となって下のフィルターに通されます。
集光フィルターで凝縮された光はそのしたのカラーフィルターを通過し色をもち、最下層の受光素子と呼ばれる
光を電気信号に変える物体に渡されます。

イメージセンサに当たった光はこのあとA/Dコンバータというところで電気信号に変換され、その後画像エンジンで画像処理され
わたしたちが目にする画像になるのです。

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